令和6年能登半島地震における奥能登地区の建物被害調査と被災者の意識動向調査
理工研究域地域社会基盤学系
村田 晶 助教
住宅被害
地区悉皆調査
社寺建築物被害

理工研究域地域社会基盤学系の村田晶助教は、1月1日に発生した令和6年能登半島地震後から、地震による建物被害を把握するための現地被害調査を継続的に実施しています。現在、調査対象家屋約7,000棟に対し、6,000棟程度のデータ分析が完了しています。図1は、7月31日までの、調査地区別の被害評価結果を示しています。調査内容は、6月25日に開催された日本建築学会での暫定報告会および、8月28日に開催された日本建築学会全国大会で報告しました。
また、社寺建築物については、能登半島で建立されている建築物すべての調査(悉皆調査)を金沢工業大学の調査チームと共同で実施しており、現在穴水町の社寺建築物について悉皆調査が完了しています。今後は、優先順位をつけて社寺建築物の詳細調査を実施する予定です。
さらに、調査会社および珠洲市と共同で珠洲市住民を対象とした、今回の地震に関する意識調査を企画しています。すでに6月13日から7月19日の期間、アンケート調査を実施しました。この結果の一部を、図2に示します。
今後は、本調査結果の分析をさらに進め,学会等で報告する予定です。尚、これら調査結果については、報道機関(テレビ、新聞等)の取材を通じて適宜公表しています。

図1:調査対象地区別の建物被害について(例)

図2:アンケート結果例(避難開始時間について)
【研究者情報】
理工研究域地域社会基盤学系 村田 晶 助教