被災文化財のレスキューと状況調査#3

古代文明・文化資源学研究所/人間社会研究域 
足立 拓朗 教授

三次元測量
博物館
文化財

 古代文明・文化資源学研究所/人間社会研究域の足立拓朗教授は、令和6年能登半島地震における被災文化財のレスキューと状況調査を下記のように実施しました。


【6月8日(土)】輪島市門前地区道下
佃和雄氏宅(門前町郷土史研究会長)の調査研究資料のレスキューを実施しました。資料は、門前支所に移動しました。

【6月11日(火)】羽咋市歴史民俗資料館
文化庁事業「能登半島被災文化財デジタルアーカイブ事業」の打ち合わせを行いました。

【6月13日(水)】宝達志水町埋蔵文化財センター
文化庁事業「能登半島被災文化財デジタルアーカイブ事業」の打ち合わせを行いました。

【6月14日(木)】中能登町役場、七尾市のと里山里海ミュージアム
文化庁事業「能登半島被災文化財デジタルアーカイブ事業」の打ち合わせを行いました。

【6月29日(土)】能登町いずがま古墳
被災状況の確認を実施しましたが、草が繁茂し、詳細は把握できなませんでした。電動草刈り機の必要性を実感しました。

【7月7日(日)】宝達志水町岡部家
被災状況を確認しました。三次元測量の手順について検討しました。

【7月15日(月・祝)】羽咋市歴史民俗資料館
人文学類の考古学実習2の野外活動として、学生フィールドワークによる被災民具資料の洗浄を実施しました(写真1)。学生21名、職員4名、教員1名、ボランティア2名(加賀市職員)が参加しました。

【7月20日(土)】珠洲市狼煙地区
地震による隆起のため、禄剛崎灯台の建設時の遺構が露出しているとの報告を受け、石川考古学研究会と共同で調査を実施しました。

【7月21日(日)】輪島市町野地区
人文学類の考古学実習2の野外活動として、学生フィールドワークによる上時国家古墓での除草作業を実施しました(写真2)。学生5名、職員2名、教員1名、ボランティア2名(石川考古学研究会、加賀市職員)が参加しました。

【7月22日(月)】輪島市町野地区
上時国家古墓、下時国家墓地の三次元測量を実施しました。下時国家墓地の倒木除去作業を行いました(写真3)。

【7月23日(火)】輪島市町野地区・門前地区
下時国家墓地三次元測量を実施しました。總持寺亀山墓地の下見を行いました。

【7月24日(水)】宝達志水町
岡部家内部の三次元測量を実施しました(写真4)。大雨のため、外側の測量は実施できませんでした。

【7月25日(木)】輪島市門前地区
總持寺亀山墓地の三次元測量を実施しました(写真5)。歴代住職墓地などの主要部分を測量しました。

【7月26日(金)】羽咋市歴史民俗資料館
邑知潟のチジブネ、民俗展示室の三次元測量を実施しました。さらに、8月の測量作業についての打ち合わせを行いました。

【8月5日(月)】宝達志水町喜多家
喜多家門・家屋、資料館を見学しました。被災状況が軽微なことを確認しました。

【8月13日(火)】珠洲市珠洲焼資料館、能登町
文化庁事業「能登半島被災文化財デジタルアーカイブ事業」の打ち合わせを行いました。9月に実施する三次元測量と学生フィールドワークについても相談しました。さらに、能登町の中谷家の被災状況を確認しました。

【8月14日(水)】穴水町役場
文化庁事業「能登半島被災文化財デジタルアーカイブ事業」の打ち合わせを行いました。9月に実施する三次元測量と学生フィールドワークについても相談しました。さらに穴水城の被災状況を確認しました。

写真1:羽咋市歴史民俗資料館での被災民具資料の洗浄(7月15日撮影)

写真2:上時国家古墓での除草作業(7月21日撮影)

写真3:下時国家墓地の被災による倒木(7月22日撮影)

写真4:宝達志水町岡部家内部の三次元測量(7月24日撮影)

写真5:總持寺亀山墓地の三次元測量(7月25日撮影)

【研究者情報】
古代文明・文化資源学研究所/人間社会研究域 足立 拓朗 教授