流域圏(河川流域・沿岸域)での物質循環変化が及ぼす沿岸漁業への影響

環日本海域環境研究センター
長尾 誠也 教授、落合 伸也 助教

斜面崩壊
物質動態
陸海結合システム

 5月27日、環日本海域環境研究センターの長尾誠也教授と落合伸也助教は、七尾市熊木川上流域において、地震に伴って発生した斜面崩壊地(写真1)の調査を実施しました。

 斜面崩壊による土砂は、谷間を埋める形で熊木川の河道、道路、水田を覆っていました。また地震後の熊木川は、堆積土砂の上を越流する形で流れている状況です。そこで、この斜面崩壊による熊木川への土砂粒子供給への影響を評価するために、堆積土砂の採取を行いました。

 また6月24日、熊木川での河川水中懸濁粒子の定期観測を実施しました。熊木川の上流・中流・下流の各観測点において、採水(100L)および流量観測を行いました。

 現在、採取した土砂や水の懸濁粒子量と大気由来放射性核種の測定を行っています。

写真1:熊木川流雨域の斜面崩壊の様子(5月27日撮影)

写真奥側の斜面が崩壊し、写真手前側の谷間を埋める形で熊木川の河道、道路、水田を覆って土砂が堆積している。

写真2:土壌コアラーによる土砂流出物の採取風景(5月27日撮影)

【研究者情報】
環日本海域環境研究センター 長尾 誠也 教授
環日本海域環境研究センター 落合 伸也 助教