能登半島地震が高齢者の認知機能に及ぼした影響を影響を調査 続報

医薬保健研究域医学系
小野 賢二郎 教授

地域高齢者
能登半島地震
認知症

 医薬保健研究域医学系の小野賢二郎教授らの研究グループは、東北大学などと協力し、能登半島地震が高齢者の認知機能に及ぼした影響について調査を行いました。

 2024年元日に発生した能登半島地震の影響で、大きな被害に見舞われた能登地区では、環境の変化などで認知機能が低下し、高齢者にとって認知症のリスクが高まることが懸念されます。そこで、能登半島地震が高齢者の認知機能に及ぼした影響について、七尾市中島町在の65歳以上の全高齢者約 2400 人を対象に、4~5月に郵送調査、6~7月に対面調査(いきいき脳健診)を実施しました。郵送調査では、約950名からの返送があり、対面調査には、約350名が受診しました。アンケートでは、被災状況、震災後の暮らしの様子や疾病への罹患状況を調査し、対面調査では認知機能検査や血液検査、頭部 MRI 検査、口腔内検査などを行いました。

 今後は、頭部MRI検査や対面調査を実施し、2021年から2023年11月に調査を受けた2060名について地震被害の状況と、その後の認知機能変化との関連についても検討する予定です。


【研究者情報】
 医薬保健研究域 医学系 小野 賢二郎 教授