仮設住宅周辺におけるコミュニティ形成に関する実践
先端科学・社会共創推進機構
篠田 隆行 教授
先端科学・社会共創推進機構の篠田隆行教授は、被災地での仮設住宅における新たなコミュニティ形成の支援を目的とし、東京藝術大学の日比野克彦学長が取り組む「明後日朝顔プロジェクト」と連携して、 仮設住宅周辺で植物を栽培するプロジェクトを立ち上げました。
令和6年能登半島地震の発災後、復旧・復興に向けたさまざまな事象が日々刻々と変化しています。被災地の各地では、仮設住宅の建設や被災者の入居が始まる中、設置された応急仮設住宅ではそれまで暮らしていた集落でのコミュニティとは違う関係者との生活が、余儀なくされる状況です。また、過去の震災においても、仮設住宅におけるコミュニティの形成の難しさは指摘されていました。
そこで、新たなコミュニティを形成する一助となることを目的として、仮設住宅周辺で植物を栽培するプロジェクトが計画されました。
具体的には、東京藝術大学の日比野克彦学長が、これまでプロジェクトとして取り組んできた「明後日朝顔プロジェクト」と連携し、被災地と全国各地を朝顔の種を通じて繋がることで、被災者の方々の生活に少しでも彩りを創出することを目指します。なお、本プロジェクトは金沢21世紀美術館とも連携し、その繋がりを広めていく予定です。
※「明後日朝顔プロジェクト」:2003年に始められ、収穫した朝顔の種を各地に運び、そこでまた収穫できた種をさらに全国へと運び広げていく活動です。この種を介して人と人、人と地域、地域と地域がつながっていくというプロジェクトです。
写真1:泉谷珠洲市長、金田副市長と東京藝術大学の日比野克彦学長との意見交換
写真2:被災者の方々とのプロジェクト開始に向けたキックオフ
【研究者情報】
先端科学・社会共創推進機構 篠田 隆行 教授