珠洲市での炊き出し支援および災害時における性的マイノリティの困難の解消と支援に対するシステムづくり

人間社会研究域人文学系
岩本 建良 准教授

 2月6日に、人間社会研究域人文学系の岩本健良准教授は、珠洲市の避難所で一般社団法人金沢レインボープライド(共同代表:松中権氏, Hoon Diana氏)による炊き出し支援に参加し、調理補助や 配膳、撤収などを行いました。昼⾷は正院⼩学校避難所にて130食、⼣⾷は蛸島⼩学校避難所にて223食、合わせて 350 ⾷あまりのラーメンを提供しました。さらに、⽀援情報提供チラシ(金沢レインボープライドなどが作成した性的少数者向け、内閣府男女共同参画局作成の避難所チェックシート)等を珠洲市内の飯田小学校、緑ヶ丘中学校、宝立小中学校の各避難所に配布しました。金沢レインボープライドは、石川県内の避難所を巡り、同様の活動を継続して行いました。今回、金沢レインボープライドのチラシ作成にあたっては、社会学やジェンダー学の専門家の立場から、特に性的少数者に関する専門的知識や情報の提供も行いました。

 さらに「令和 6 年能登半島地震」を踏まえ、性的マイノリティ(LGBTQ+)に関し、過去の災害時の経験がどう生かされているのか、各種文書や支援団体の資料や情報をもとに、分析・考察を進めています。そして、5月25日に開催された関西社会学会大会において「災害と性的マイノリティの困難:「令和 6 年能登半島地震」以前・以後」と題し、これまでの分析結果および考察を報告しました。

 

 

珠洲市正院小学校避難所での炊き出し支援(202426日撮影)

 

 

 

【研究者情報】
 人間社会研究域人文学系 岩本 健良 准教授