能登半島地震が高齢者の認知機能に及ぼした影響を調査
医薬保健研究域医学系
小野 賢二郎 教授、篠原 もえ子 准教授
地域高齢者
能登半島地震
認知症
金沢大学医薬保健研究域医学系脳神経内科学の小野賢二郎教授らの研究グループは、東北大学などと協力し、能登半島地震が高齢者の認知機能に及ぼした影響について調査を開始することを発表しました。
金沢大学では、2006 年から石川県七尾市中島町において認知症に関する調査を進めています。2024 年元旦に発生した能登半島地震の影響で、大きな被害を受けた能登地区では、環境の変化などで認知機能が低下し、認知症となる高齢者が増加することが懸念されます。そこで、能登半島地震が高齢者の認知機能に及ぼした影響について、七尾市中島町在住の 65 歳以上の全高齢者約 2400 人を対象に 4 月中旬から郵送によるアンケート調査、6 月から対面での調査を実施し、地震前の状態と比較することで認知機能を低下させる要因を明らかにする計画です。アンケートでは、被災状況、震災後の暮らしの様子や疾病への罹患状況を調べ、対面調査では認知機能検査や血液検査、頭部 MRI 検査、口腔内検査などを行います。調査期間は 3 年間を予定しています。
七尾市長へ能登半島地震に関連する認知機能調査について説明し、調査について合意を得た
(2024年4月9日撮影)
七尾市中島町での訪問調査の様子
【研究者情報】
医薬保健研究域医学系 小野 賢二郎 教授
医薬保健研究域医学系 篠原 もえ子 准教授